2013-09-30
2年生の授業で,「動物の世界」という単元があります。
いろいろな動物だけでなく,自分自身のカラダのことということもあり,生徒にとっては身近で,実感しやすく,興味・関心も高い単元です。
わたしもこの単元の教材研究は毎年楽しいです。
今まで蓄積してきた資料に次のようなものがあります。
○胸部X線写真
3枚ほど持っています。定期健康診断などで,肺のX線写真を撮ったときに,コピーを作ってもらっています。
病院によって,フィルムのコピー代は違うようです。大きな病院になるほど高くなる印象です。それでも千円程度です。
ちなみに,病院には保管義務があって原本は譲ってもらえないのが普通です。(原本をくれたところもありました。いいのかな?)
「理科の授業で使いたいので,コピーをいただけませんか?」とお願いすれば大丈夫なはずです。
「これが先生の肺だよ。光に透かすと気管支が張り巡らされているのが見えますね」
というセリフが言えます。本物のX線写真をまじまじと見る機会はなかなかないでしょうから,子どもたちの関心は一気に高まります。
それを期待するならば,安いものです。
「この真ん中に写っているものは何ですか?」
答えは心臓。たいていの子は最初は「胃」とまちがえます。
「この肺の下に写っているものは何ですか?」
答えは横隔膜。生徒は分かりません。
そこで「音楽の授業で,息を吸うときはお腹を出して,横隔膜を下げなさい,なんて言われたことありませんか?」や「どうやって肺をふくらませるのでしょうか?」などの発問へとつなげていきます。
○胃カメラ写真
これも胃潰瘍をやったときに,そのコピーをいただきました。このときは,医者をしている生徒の保護者のクリニックへ行ったので,快く(無料で)いただくことができました。
どの写真が胃のどの部分なのか,よく説明を聞いておきましょう。
胃カメラは引き抜くときに撮影するので,十二指腸の入り口から始まって,胃の曲がり角,胃の内壁のひだ,胃の入り口,などが見られます。
○腰のX線写真
ぎっくり腰になったときに撮ったX線写真です。あまり使いどころはないですが,たまに見せるため持ってはいます。
「理科の授業で使いたいんで…。」というと,たいていコピーしてもらえます。
ここまで,『病気になったら教材研究のチャンス!』というお話でしたw
○静脈血のサンプル
ほぼ毎年やっていますが,自分の血液を病院で抜いてもらって,アンプルにしてもらっています。
大きな病院だと,「診療行為に当たるので費用がかかります。衛生面での問題があるので,責任者に確認を取ってください。」など,いろいろ言われてしまいます。
町の小さなクリニックや医院だと,けっこうすんなり採血してくれます。去年,今年は学校医の病院で採血してもらいました。
「いつもお世話になってますから,お代は結構ですよ。」と言ってもらえました。
ちなみに,一つのアンプルで2mLくらいなので,最低でも2本は採りましょう。酸素を吹き込んだときの前後の変化を見比べるためです。
また,血液は空気に触れると固まります。必ず「抗凝固剤」や「凝固防止剤」を入れてくださいとお願いするようにしましょう。
一晩放置して,赤血球が下に沈殿して血しょうと分離するのを待ってから,授業で子どもたちに見せました。
酸素ボンベで鮮紅色に変わっていく様子を演示したあと,顕微鏡で赤血球の観察をさせました。
先生が体を張っていることもあって,結構なインパクトがあったようです。
当然ですが,衛生面には十分に気を付けましょう。(気を付けさせましょう。)
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