2013-01-21
「ああ,失敗した。先生,もう一回,入るところからやらせてください。」
ドアをノックして,中から声が聞こえたら,ドアを開けて中に入って,「失礼します」と言って,一礼する。その前後で必ず面接官の目を見る。
礼法指導のプリントにはそのように書いてあります。その通りにできないと「失敗した」と思ってしまう。多くの中学生がそうでしょう。
でも,面接に失敗はありません。
中学校では面接練習をくり返し行っています。どこの中学校でもやっていることでしょう。高校側もそんなことはお見通しです。では,いったい何を見ているのでしょうか?
「この生徒は,学校で教わったことを教わったとおりにできるのか?
練習してきたことができるのか?
高校に来てから礼法を指導する手間はないか?」
を見ているのです。なぜなら,その受験生が自分たちの高校に入ってきたら,今度は自分たちが大学入試や就職試験に向けた指導をしなくてはならないからです。
受験生はたくさんいるのですから,教えたことができない子より,練習してもできない子より,手間のかからない子がほしいのです。
そこを突いて,次のような作戦を実行します。
たとえ失敗しても,「失敗してないよ」という顔でそのまま進めてしまうのです。
どこの中学校も礼法指導の内容はさまざまで,絶対的な礼法はないのです。同じ学校でも,毎年のように「入ってから礼する?礼してから入る?」なんてことで共通理解を図っています。
だから,「わたしはこういう風に教わってきたんです〜」と素知らぬ顔をして,そのまま進めてしまうのです。イスに座る前に「お願いします」と言わなかったからといって減点されることはないのです。
そこで「あっ,言わなかった!失敗した!」という顔をしてしまうから,この生徒は教わってきたことができなかったんだなとバレてしまうのです。
面接に正解はありません。ありのままの自分を見てもらうのです。失敗しても動揺せずに,ピンチを乗り切ることができるところを見せましょう。ちょっと強引?でも,がんばるしかないんだよ。今は練習あるのみ!
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